8月18日(日)13:30~15:00
上田創造館 民俗資料館で、「昔ばなし語りの会」を開催しました。
今回のテーマは、夏を涼しくする「こわ~い話」。
聴衆は30名。夏休みとあって、お子さんも何人か見えてくれました。開催を知らずに上田創造館に来て、ついでにちょっとだけと思って覗いてみたら、語りに引き込まれてそのまま最後まで聴いてくださったというご家族もいらっしゃいましたが、半数以上はリピーター。楽しみにしてくださっている方も大勢いらっしゃるようです。
創造館スタッフの工夫で、語り手の顔に青いライトが当たるようにしていただき、「こわ~い話」の雰囲気を演出していただきました。
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中村安子
絵にかいた猫
猫の絵ばかり描いていて寺を追い出された小僧さんが、化け物に襲われた村を救う。絵にかいた何枚もの猫が、化け物の大鼠をやっつける。 -
坂井弘子
あの世からのことづて
通夜の最中に棺の中から生き返った男。三途の川で出会った若い女に託された「死に帷子を着せてほしい」という言伝を亡くなった女の家を探して伝える。 -
金箱陽子
じいさん、いるかい
一軒家のじいさんの家に一晩泊めてもらった富山の薬売り。留守を頼まれ、亡くなったばあさんに返事をするうち、死体が起き上がり薬売りを追いかける。 -
坂井 弘
橋姫
嫉妬に狂った公卿の娘が、貴船大明神のお告げに従い鬼の格好をして宇治川に漬かり、本物の鬼になって京の人々を次々に襲う。退治するのは源綱。 -
小林寛恵
蛇の湯治
蛇を棒で叩いた男。それからどうも体の調子が悪い。女房に勧められて湯治に行くと、湯の中に頭を包帯で撒いた男がいる。訳を聞いて逃げ出すが、家族もろとも死に絶える。 -
市川和枝
土を食った婆さま
貧乏暮らしの母と子。息子を戦争に取られ、村人が心配して訪ねてみると、食べる物もなく土を食べている。声をかけると振り向きざまゆらゆら揺れ、崩れ落ちる。 -
稲垣勇一
炭焼きかかの首
炭焼きのととに嫁いだかか。山の暮らしに慣れずととの帰りを待つ日々。山姥に襲われ、残った首がととの首に噛みついて離れない。宿を乞うも「二人だ」とかかの首が言う。
お聴きいただいたみなさんからいただいた感想です。
◦ 語りを聞いて、自分で想像しながら物語ができていく。面白いです。(40代)
◦ 昔にあったことなどいっぱいきけてよかった。またきたい。(小学生)
◦ 皆さんそれぞれ素晴らしかったです。いい時間をありがとうございました。(70代)
◦ たのしかったです。(80代以上)
◦ いつも楽しく聞かせていただいております。
「蛇の湯治」蛇女の迫力ある声で、なかなかこわかったです。
「じいさん、いるかい」追いつめられた薬屋さんに同情しました。何にも悪くないのに。
「炭焼きかかの首」ふしぎな話でした。串ざしの女の首、なかなかこわいですが、家に泊めてもらうのに、何度言われても「二人」というのが、いじらしいですね。血の涙を流してととの名を呼ぶ女、あわれでした。
皆さん、心に沁みる深い声で聴き入りました。ありがとうございました。(60代)
◦ たまたま図書館へ来て知りました。みなさん話し方がとてもすばらしかった。またぜひ聞きたいと思います。(70代)
◦ 久しぶりに聞かせていただき、本当に楽しめました。日本の昔話は、基本的に優しいと改めて感じました。中村さん、益々いろり端のおばあちゃんが板につき、すばらしい雰囲気で、一気に昔話の世界に引き込まれました。どうぞいつまでもいつまでもご活躍ください。
みなさん、本当に各々の世界をお持ちで、とても素敵でした。稲垣先生にお会いしたくてお会いしたくて、伺いました。先生、お元気でいてくださいね。(70代)
◦ 稲垣さん92歳とは…。また中村さんもすご~いですね。好きな事ができるとはありがたいですね。前半は知っている話でした。
「橋姫」長い語り、覚えるのは大変だったと思います。
真夏でのこわい話は一番! 毎回楽しみにしております。ベテランの皆様、いつもありがとうございます。(70代)
◦ たのしかった。(80代以上)
◦ 初めて拝聴しましたが、語り手の皆さんの心を込めた語りに引き込まれた。機会あればまた参加したい。(20代)
◦「絵にかいた猫」ねずみと猫の大小関係が逆になるお話でした。
「あの世からのことづて」先祖を大切にするお盆らしいお話です。ちょっと早口の部分がありましたね。
「じいさん、いるかい」追われ追われて恐さがつのった先のオチは、ホッコリするものでした。
「橋姫」長編のお話でした。
「土を食った婆さま」貧しい暮らしの中の悲しいお話でした。
「炭焼きかかの首」不思議な不思議なお話でした。
青いライティングが良かったです。(70代)
◦ 涼しくなる程ではありませんが、皆さんのお話は語りも含めてすばらしかったです。楽しく拝聴しました。ありがとうございました。(70代)
◦ どの語りも、心に残っています。次回もとても楽しみです。いつまでも若々しい稲垣先生、いつまでも元気ください。(50代)
◦ 今回も穏やかな時間を過ごさせていただきました。毎回思うのですが、語りの方々の声の大きさ、間の取り方が素晴らしく、情景がうかびます。ありがとうございました。(70代)
◦ 夏に良いお話をありがとうございました。こわい話でしたが、楽しかったです。(60代)
◦ 話にでてきたほとんどの人が、かならずしんでいるのでびっくりした。(小学生)
◦ こわそうだと思いましたが、子どもでも聞けるこわさでした。と思ったら、最後のお話「炭焼きかかの首」こわかったです…。お話をすべて覚えておられる語り手の方々、すばらしいですね。貴重な体験をありがとうございました。
「炭焼きかかの首」かかはずっといっしょにいられてよかったですね。かかの「あぃ~」と「ふたりだぁー」が愛らしい。(30代)
◦ こういう機会はなかなかなく、貴重な体験でした。少しだけ聞くつもりが、だんだん聞き入ってしまいました。(50代)
◦ 遅くなってしまい、すみません!! 最後の稲垣先生の語りが聞けてよかったです。