9月の民話学習

9月16日(土)13:30~15:15
参加者7人
「日本書紀に見る菊理媛」

【学習内容のまとめ】
白山信仰の祭神・菊理媛は、『日本書紀』巻第一 神代上 第五段 一書(あるふみ)の第十にのみ登場する。
イザナミの言葉を泉守道者(よもつもりびと)がイザナギに伝える。
<「『吾、汝と已に國を生みてき。奈何ぞ更に生かむことを求めむ。吾は此の國に留りて、共に去ぬべからず』とのたまふ」とまうす。是の時に、菊理媛神、亦白す事 有り。伊弉諾尊聞こしめて誉めたまふ。乃ち散去けぬ。>
菊理媛がイザナギに何を言ったかは書かれていない。その後のイザナギの行動からすれば、禊をするよう勧めたと解釈することが定説になっている。(※以上、1月の民話学習内容と重複)
イザナギの禊によって生まれた神は、水に入って磐土命、出て大直日神、また入って底土命、また出て大綾津日神、また入って赤土命、また出て大地海原諸々の神々。(※『日本書紀』本文に登場する神や、『古事記』に記された神とは異なっている。)水に3回入っていることに、聖数としての意味がある。

その他
山岳信仰を司る階層分類➱山岳(祖霊信仰・水源信仰)、里山:麓(妖怪・山人)、村(里人・村人)のほか、里山と村の間に、生活・文化・技術力に長けた(遍歴民=ジプシー)の存在を考える必要がある。

2023年09月16日